諡号・院号

 院号(国史大辞典)

(一)太上天皇の称号。弘仁十年(八二三)嵯峨天皇が譲位後その居所によって嵯峨院と称せられたのに始まる。冷泉・円融両上皇が生前それぞれ冷泉院・朱雀院とも呼ばれた(小右記)のもそれ一例である。
(二)天皇の追号。冷泉天皇以降、天皇の追号には譲位後おもに居住した御所の名称によって院号を用いる例となり、さらに後一条天皇以後は在位中崩御した天皇にも、里内裏の殿名などによって院号を送るのを常例とした。(橋本義彦)

 諡号(国史大辞典)

死後におくる称号。日本の天皇には漢風諡と国風諡があり、臣下・僧にも諡号がある。国風諡には美称と在所・山陵などよる追号と称すべき称号とがある。(山田英雄)