戦国大名とは

 永原氏の理解
 1.国政の形式としてともかく日本国の統一政権としての形をととのえていた室町幕府−守護体制からの離脱・自立にふみだし、
 2.独自に多数の旧荘園・公領などをふくむひろいまとまりのある地域の支配権を主張し、
 3.そのなかに割拠する国人・地侍など中小領主層の多くを、その在地性を否定しないまま家臣化するとともに、
 4.検地や段銭・棟別銭、夫役などの賦課を通じて土地・人民に対する「公儀」=公権力として上級領主権の掌握をめざしたもの、と規定。

 永原さんの年代は、中世全般を視野に収め、且つ社会経済史学の視点から出発するから、荘園制つまり職の重層化からどう脱却したかが問題とするんですかね。