学会誌

『歴史評論』の最新号を上洛途中の新幹線で読了。特に「アクティブ・ラーニングという眩惑」について。
アクティブラーニングは学習者の能動的な活動を意図する授業形態として、学習指導要領でも導入が予定されているもの。
但し歴史学者が指摘する、特定の史料解釈に基づいて歴史像を造り出す危惧っていうのはよく分かる。結局は、学習者が自ら史料を紐解き、史料批判を行って厳密な解釈の上に立ち、考察することを求める歴史学としては、学習者に能動的に学ばせるため、教員側のお仕着せの歴史像がはじめにありきになりかねない。
とはいえ、その史料に取り組むためのとば口として、歴史の面白さを伝えなければならず。そのためにもアクティブ・ラーニングは有効な手立てでもあるんだろうなぁと。日本史をどう教えて理解させ、学習者が自ら批判的に史料を読み解くようにするのか。悩ましい。