遺稿

 宮下先生の『越境する天使 パウル・クレー』(春秋社)を購入。

クレーからのメッセージ

此岸でわたしを捕まえることはできない。
わたしは好んで死者たちと、
未だ生まれざるものとの領域に住みついているから。
創造の核心に近づいているような気もするが、
まだまだだ。
わたしからは暖かさが放出されているか? クールなのか??
彼岸ではいかなるものも問題にはならない。遙か彼方でこそ
わたしは最も敬虔になれる。此岸ではわたしはおうおう
底意地の悪いものとなる。ことは微妙なのだ。
宗教家たちの敬虔さでは全くもって不充分。
律法学者の説教にはいらだつばかりだ。
−パウル・クレー