実証

 実証に基づいて論じると言う場合に於いて「何々の例はある(ババーン)」というより「何々は存在しなかった」というのは、かなりの冒険だと思う。所詮は管見の限りになってしまうから。
 そんな中で政治抗争に於ける派閥を論じる場合においても「何々はどちらの派閥である」と、とかく白黒をつけたがられる。
 しかし、基本的に抗争なんてものは均衡が破られれば流れで勝ち組が増えていくんだから、片方が少数派閥でもやっていけるのは、ひとえに、もう片方も少数派閥で、白黒つかない蝙蝠ばかりということだろう。ましてや、王家の分裂においては、さらなる熾烈さがあるハズ。にもかかわらず片方が派閥化されていないことを実証出来れば、それは「二大派閥なるものは存在しなかった」ということになるだろう。
 ある特定の事例では某々が派閥に属していると考えられるが、そうした人数は非常に少ない、だから二大派閥化なんて幻想よ。というだけ分かってもらえればいいんだけどね。